岡上神社(ヲカノカミノ/ヲカノウヘノ)

要旨

岡上神社は、板野郡板野町大寺の独立丘陵韓崇山(かんぞうやま)山上に鎮座する延喜式内社。本来の読みは「おかのかみ」(ウカノカミの転訛説)で、祭神豊受姫命は宇迦之御魂神=大宜都比売命と同体(神道五部書『御鎮座伝記』)。阿波説では伊勢神宮外宮(豊受大神)の元宮候補として位置づけられる。詳細は独立専門ノート岡上の聖域と吉野川北岸の祭祀に展開。


1. 命題の構造

観点通説阿波説
社名の読み「おかのうえ」(岡の上)「おかのかみ」=ウカノカミの転訛
祭神・豊受姫命伊勢神宮外宮の祭神と同名の一地方神宇迦之御魂神=大宜都比売命と同体の三神同体論
伊勢神宮外宮との関係直接の関係は不詳伊勢神宮外宮(豊受大神)の元宮候補
稲荷神社系との関係別系統の信仰倉稲魂命=宇迦之御魂神=稲荷神の本源

2. 基本情報

項目内容
社名岡上神社
所在地板野郡板野町大寺(〒779-0105)
創建不詳
主祭神豊受姫命
配祀大正4年合祀:日本武尊・草野姫命・市杵島姫命・奥津比売命・猿田彦命・楠木正成
延喜式表記阿波国 板野郡 岡上神社(小社・一座)
社格小
位置付け韓崇山(かんぞうやま)山上に鎮座。伊勢神宮外宮の元宮候補

3. 祭神と社伝

  • 祭神豊受姫命は、宇迦之御魂神=大宜都比売命と同体とする説が神道五部書『御鎮座伝記』にある。
  • 本来の読みは「おかのかみ」(ウカノカミの転訛説)とされる。
  • 大正4年、日本武尊・草野姫命・市杵島姫命・奥津比売命・猿田彦命・楠木正成が合祀された。

詳細な社名語源(ウカノカミ→オカノカミ→オカノウエの転訛)、韓崇山頂古墳群(朱塗り全身人骨・直刀・銅鏡・勾玉・紡錘車)、粟凡直一族による葦稲葉神社からの勧請説、寛政初年(1789)丘上遷座(それ以前は大楠の下)、松浦年長の石凝姥命異説、樹齢700年御神鏡木、源義経の戦勝祈願(屋島合戦前)は、独立専門ノート**岡上の聖域と吉野川北岸の祭祀**に展開されている。


4. 歴史

  • 延喜式神名帳(927年)に「阿波国 板野郡 岡上神社」として記載。
  • 寛政初年(1789)に丘上(韓崇山山上)へ遷座。それ以前は大楠の下に鎮座していたと伝わる。
  • 大正4年、周辺の日本武尊・草野姫命・市杵島姫命・奥津比売命・猿田彦命・楠木正成を合祀。

6. 阿波説における意義

6-1. 伊勢神宮外宮の元宮論

遷座先関連
伊勢神宮外宮(豊受大神)豊受姫命=ウカノミタマ=大宜都比売命の三神同体論
稲荷神社系(伏見稲荷ほか)倉稲魂命=宇迦之御魂神=稲荷神の本源

→ 親ハブ:元宮ハブ_MOC


7. 関連神社・関連氏族

  • 粟凡直一族(葦稲葉神社からの勧請説に関連)

9. 参照ブログ・Web資料

awa-otoko-blog 関連考察

  • awa_otoko_02_氏族_粟国造_大宜都比売#2015-11-12-ヲカノカミはウカノカミ(板野町_岡上神社) (出典) — 「岡上=ヲカノ/ウカノ」音韻論。社名語義「ウカ=穀物・食物の意」によりウカノミタマ=豊宇賀能賣神(豊受姫命)と同神視。延喜式の岡上神社の主祭神は豊受姫命で、トヨウケヒメ=ウカノミタマ=大宜都比売命との重層的同一神論を提示。源義経の屋島戦勝祈願伝承、応仁の乱期の五穀祖神祈願の社伝も併記。境内楠の大木「御神鏡木」が元の鎮座地で、岡宮山上は後の移転先という変遷も指摘。

参照資料(ブログ・Web自動)

  • 2012-05-20-板野町 岡上神社
  • 2023-01-28_【阿波の神社を行く!】伊勢神社外宮と同じ神を祀る延喜式内社 「岡上神社」(徳島県板野町)

外部参考


11. 関連ノート(Vault内)


12. 留保(中立的併記)

注意

  • 豊受姫命=宇迦之御魂神=大宜都比売命の三神同体論は神道五部書という中世神道文献に基づく解釈であり、記紀本文が直接この同体を述べているわけではない。
  • 「伊勢神宮外宮の元宮」論は阿波説特有の位置づけであり、通説の伊勢神宮外宮の由緒とは異なる。
  • 石凝姥命異説(松浦年長)など祭神には複数の同定論が並立する。
  • 本ノートのevidence_typeは”primary_source_based”、confidenceは3。

※本稿は阿波国の式内社一覧の板野郡式内社の一つとして、元宮ハブ_MOCが扱う伊勢神宮外宮元宮論の一例に位置付けられる。