神武東征における軍師的役割と阿波郡の拠点
神武東征譚において、事代主神は単なる「国譲りの当事者神」ではなく、東征に協力する軍師格の神格として描かれる側面を持つ。本ノートは、阿波郡(市場町)に鎮座する 阿波郡事代主神社 を起点に、
- 神武と阿波忌部・海人族との 婚姻同盟
- 白檮原宮の阿波(土成町)所在説
- 大宜都比売命の裔氏族(阿波忌部・粟国造)と事代主祭祀の 後背地としての阿波
- 倭・阿波の地理同定にまたがる神坐地問題
を整理し、事代主神の「軍師性」を阿波における海洋・忌部勢力の 政治的中枢機能 として読み直す。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 中核祭祀地 | 阿波郡事代主神社(阿波市市場町伊月) |
| 関連祭祀 | 大麻比古神社(鳴門市大麻町)/樫原神社(土成町)/勝占神社(徳島市勝占町) |
| 関連氏族 | 阿波忌部・海人族・粟国造・大宜都比売命の裔 |
| 関連天皇 | 神武天皇・崇神天皇・欠史八代 |
| 史料的根拠 | 『古事記』『日本書紀』神武東征段/『粟国造粟飯原家系図』 |
論点
神武天皇と海人族の婚姻同盟
神武東征における海人族(阿波・紀伊)との接続は、東征軍の海上行動を支える背景である。媛蹈韛五十鈴媛命(事代主神の娘)との婚姻は、出雲・大和の系譜上の象徴とされるが、阿波説からは 阿波の海人族との同盟関係 として読み解かれる。
白檮原宮の阿波所在説
神武即位の地・白檮原宮を阿波国土成町の樫原神社に比定する説。大麻比古神社摂社群の祭神構成と合わせて、即位儀礼の場としての阿波が想定される。
大宜都比売命の裔と阿波忌部
事代主神の配偶神は、阿波系図群では 大宜都比売命 とされる。その裔氏族(阿波忌部・粟国造)が、神武東征の補給線・祭祀補助を担った構図。
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